2016年
6月
06日
月
偶像は、単に“取り除け”ばいいものではない。
それは“取り替え”なければならないのだ。
~ティム・ケラー~
主よ、私の生活の中で、あなたより上を占めているものを識別できるよう、助けてください。
あなたのみ前に、他の神々を据えたくないのです。
【解説】 なぜ取り除くだけではダメなのでしょう? 言うまでもありませんが、空っぽになったあなたの心には、ヘタをするともっとたちが悪くて強力な“偶像”が入り込んでくるからです(マタイ12:43-45)。それは取り替えなければなりません。ここで、原文では、日本語の訳を引用符でくくったように、remove リムーヴ(取り除く)とreplaceリプレイス(取り替える)に、類似語の修辞が施されています。それを生かすために、日本語でもあえて似た言葉を用いましたが、一つの偶像を他の偶像に“取り替え”ても何の解決にもなりません。あなたの心の王座に、ただ一人の、まことの神、イエス・キリストをしかと“お迎え”しなければならないのです。あるいは、この祈りにあるように、知らず知らずのうちに、偶像がイエス様より上の座を占めていたことを示されたら、その偶像をきっぱり追い出すと共に、イエス様に、本来おられるべき“主権のみ座”にお移りいただかなければなりません。
最後に、この我が内なる偶像の識別は、思いのほかに難しいものであることを、心してください。あなたの好きなもの、愛するもの全てにその可能性があります。時には、あなたの専攻する学問、敬愛してやまない人物さえ、気づかないうちにあなたの“偶像”になっています。あなたの中で、神なるイエス様よりも大切になっているものは、どのように光り輝く善意の存在であっても、それは、まことの神様に代わる“偶像”なのです。そして、全ての偶像の“大元締め”はサタンです。あなたが神ならざるものを神とするとき、究極的に自分を拝させることに成功したサタンが「してやったり」とほくそ笑んでいることを決して忘れてはいけません。このサタンの謀略に立ち向かって、内なる偶像を正しく識別するには、祈って神様のみ力を仰ぐしかありません。偶像であることをカムフラージュすることもサタンの闇の力だからです。ティム・ケラーの的を射たひと言と共に、ここに掲げたひと言の祈りも、ぜひ、あなたの座右の祈りとなさいますように――。
Idols cannot simply be removed. They must be replaced.
-Tim Keller-
Lord, help us to recognize the areas in our lives where something else takes precedence over You. We want no other gods before You.