◆この世に生きるキリスト者の心すべきこと◆

1.《沈黙は金ならず①》

終わりの時に、私たちは敵の言葉を覚えてはいない。

覚えているのは“我が友の沈黙”なのだ。

~マーティン・ルーサー・キング Jr.~

In the end, we will remember not the words of our enemies, but the silence of our friends.

-Martin Luther King, Jr.

2.《沈黙は金ならず②》

悪に直面した時の“沈黙”は、それ自体が悪となる。

神は私たちを“罪なし”とはなさらないだろう。

“話さない”ことは“話す”ことであり、“行動しない”ことは“行動する”ことなのだ。

~ディートリッヒ・ボンヘッファー~

【解説】こう断言したボンヘッファーは、将来のドイツ、いえ世界の神学界の期待を一身に背負った若き神学者でしたが、自らナチスに対して沈黙することを拒み、”第三帝国”ドイツの総統ヒトラーにではなく、“キリストへの信従”の道を貫いたのです。本当に、悪に対して“否(いな)”と言わないことは、“はい、受け入れます”と言うことであり、悪への抵抗を行動で示さないことは、悪を支持するという無言の行動なのです。

Silence in the face of evil is itself evil: God will not hold us guiltless.

Not to speak is to speak. Not to act is to act. - Dietrich Bonhoeffer

3.《森の野蛮人は誰?》

野蛮人は、森の中に住む人ではありません。

野蛮人とは、森を破壊する人なのです。

【解説】この“森を破壊する人”のまたの名は、“文明人”です! 新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の世界的蔓延のきざしに、文明人の私たちは今、必死の闘いをしていますが、神様が英知をもって創られ、「はなはだ良い」と言われた地球の秩序が、このわずか1世紀余りの間に、人間の傲慢によってなし崩しに崩されています。自然界の生態系の絶妙のバランスが崩れると、人間の細胞にも、自然界にも様々な悪影響を及ぼし、未知の悪性ウィルスが次々に現れて、文明人を脅かします。私たちは、今、襟を正して、創造主の“警告”を聴かなければなりません。

The savage is not the one who lives in the forest. The savage is the one who destroys it.

4.《イエスを殺したのは宗教者だった》

イエスは、無神論者や無政府主義者によって殺されたのではありません。彼は、律法主義者と、宗教と結託した組織集団によって打ち倒されたのです。この両者は、いつでも破壊的に交じり合います。

「自分は神のみ心を知っている」と主張し、人々を順応させるために、必要なら権力を用いる用意のある人々に気をつけてください。

自分自身から(自分のものとして-訳者注)神のみ心を語れない人に、気をつけてください。

~バーバラ・ブラウン・テイラー博士~

【解説】イエス様の時代から、今に至るまで、この悪しき律法主義、権威主義は、人間の自己中心の罪として、教会という組織を蝕んできました。この女性神学者の言葉は、カトリック、プロテスタントを問わず、いえ、およそキリスト教の名のもとに集う全ての人間集団に対する、神様からのご警告ですね。

Jesus was not killed by atheism and anarchy. He was brought down by law and order allied with religion - which is always a deadly mix. Beware those who claim to know the will of God and are prepared to use force, if necessary, to make others conform. Beware those who cannot tell God's will from their own.- Dr. Barbara Brown Taylor

(All 1-4 by Samuel Lee)