◆あなたが”自分”を失うとき◆

しばしば私たちは、
他者(ひと)を喜ばせたり、慰めようとしたりするあまり、
“自分自身”を失ってしまうのです。
~メアリー・モリシー~

【解説】 これが、あまりに人を喜ばせ、寄り添おうとするときに、知らず知らずのうちに陥る“罠”ですね。とりわけ、本来自分本位である人間の中には、自分の内心の弱さを隠そうとして、支配的にふるまったり(これがしばしばDVとなって現れます)、逆に、その弱さを誇張して(そのために、時には偽りの弱さまで演出します)、人の関心を買い、いつも自分に引き付けておこうとしたりする人がいるのです。そのような人が、伴侶として、親しい友として身近にいる場合、私たちは時間的にも、精神的にも、エネルギー的にも、その人のために自分自身を与え続け、いつしか自らのアイデンティティーidentity(これが“自分自身”と訳した原語で、主体性、独自性、個性とも訳します)を失ってしまいます。これを未然に防ぐには、どんなに親しい間柄でも、確固とした“境界線”バウンダリーを自らに設けて、他の何人(なんぴと)も犯すことのできない、神様によって創られた唯一の“自分”を守ることです。

 

Often we lose our identity trying to please or placate others. -Mary Morrissey (by Peace in The Present Moment)