◆忍耐と、感謝と、闘いと◆

1.《忍耐とは》

忍耐とは、物事は、あなたが思っていたのとは異なった在り方で起こりうるのだということを、平静な心で受け入れることです。

~デイヴィッド・アレン~

【解説】あなたにとって、“忍耐”とは何ですか? 文字どおり歯を食いしばって”耐え忍ぶ”ことですか? それはつらいです。多くの痛みと苦しみが伴います。疲れて、時には忍耐することに耐えられなくなりますね。でもそれは、「これは想定外だ。こんなはずじゃなかった。だから、私の望んだようになるまで、ここは何としても我慢しなきゃいけないんだ」という、あくまでも自分を中心にした人生プランの上に立っています。そこには、「全ては神様の最善プランに従って起こっている」という神中心の信仰が抜けているのです。この視点に立ち返ったとき、”忍耐”はまず起こったことへの静かな”受容”から始まります。そして「あなたのみ心が成りますように」という全面的な明け渡しの中で、与えられた新たな課題に取り組んでいくのです。そこから、思いもしなかった新たな局面が展開していきます。神様は、しばしば、あなたの”神中心の忍耐”を通して、ご自身の奇跡をお見せになるのです。

Patience is the calm acceptance that things can happen in a different order than the one you have in mind, - David Allen

 

2.《聞かれた祈りを忘るるなかれ》

今あなたが得ていることどものために、

あなたが祈ったそれぞれの“あの時”を忘れないでください。

【解説】 これは、私たちに”感謝”を忘れさせないための、修辞に富んだ勧めですね。今あなたが、当たり前のように手にしているもの、できるようになったこと、それは、あなたの祈りに対する神様からの応答のたまものなのです。私たちの人生に、“当たり前”のことなど何一つない。改めて今ある自分を振り返り、「ああ、これは、あの時の祈りの応えだったんだ」「思い出したわ。このことがかなえられるように、あの時何度も神様にお願いしたんだった…」と、恵みの原点の祈りに立ち返るとき、“当たり前”は、ただただ“感謝”に変わるのではありませんか?

(詩篇 103:2) 「わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。」

Remember the times you prayed for the things you now have.

 

3. 《今への感謝、明日への闘い》

今あるあなたに感謝しなさい。

明日ありたいあなたのために闘いなさい。

【解説】 これも味わいある言葉ですね。1行目の「今」は、ありのままの自分の受容です。“受容”と“感謝”は表裏一体なのです。けれどもそれは、現状維持の自己満足とは似て非なるものです。私たちは、内なるみ霊の力によって、さらに上を目指して霊的に成長していかなければなりません。私自身は、一身上に起こった大試練への対応の中で、己がいかに自己中心で、独りよがりな者だったかを知らされ、限りない“低さ”を味わわされました。でもそれは、あのイエス様が、この私のために味わわれた”謙卑”の姿で、それが、明日かくありたい、いえ、あらねばならない私だったのです。そのために、私はなお肉と自我の己と闘い続けます。この低さをもって、弱く病める人の心に、本当に寄り添える者となるために――。

(ピリピ2:6-8) 「キリストは神の御姿である方なのに、神のあり方を捨てられないとは考えず、ご自分を無にして、仕える者の姿をとり、人間と同じようになられました。人としての性質をもって現れ、自分を卑しくし、死にまで従い、実に十字架の死にまでも従われました。」

Be thankful for what you are now, and keep fighting for what you want to be tomorrow.

 

【FBギャラリー】No.73 エイブラハム・ハンター「黄金ヒワたちの花園」