◆限りなく人間らしい生き方を求めて◆

1.《時には現実を見すえて》

人生のある時点では、“このことは起こるべきだ”と思うことを手放して、今起こっていることの中で生きなければなりません。

【解説】「こうなければならない」「こうなるはずだ」という”仮想現実”の中で生きることは、つらいことです。現実とのギャップが大きすぎるからです。かく言う私は、過去3年以上にわたって、この仮想現実が現実になることを待ち望んで生きてきました。でもそうはなりませんでした。私は疲れ果てて、それら全てを手放しました。ある意味、現実はもっと厳しいです。“仮想現実”の中では見えなかったものが、リアルに見えてくるからです。でもそこには、「今、私は、本当に生きているんだ。生きてさえいれば、希望もまた消えることはないんだ」という平安があります。それは、主権者なる神様がお与えくださる平安です。自分の頭の中で思い描いた仮想現実を“手放す”ということは、生きる主権をもう一度神様に明け渡し、この現実を、神様のご臨在のもとに、一歩一歩生きていくことだからです。

At some point you just have to let go of what you thought should happen and live in what is happening.

 

2.《全部見えなくていいのです》

目指す地にたどり着くのに、途中の道がみんな見渡せる必要はありません。

【解説】もし見渡せたら、怖くて恐ろしくて、とても一歩を踏み出せないでしょう。予期せぬ障害物が、時には思ってもみたことのない大きな岩が立ちはだかっているかもしれません。見えないからいいのです。最高最善の道案内人である神様に全部お任せして、進んでいくしかないからです。いつかもご紹介しましたが、私の教会の牧師から若い頃に教わった言葉を記しておきますね。「信仰をもって、最初の一歩を踏み出しなさい。次の一歩は主が導かれます。

」You don't need to see the whole path to get to the other side.

 

3.《感謝する心こそ》

”感謝”――全ての感情の中で、最も健康なもの。

【解説】“健康な感情”という表現は面白いですが、考えてみれば、確かに健康な感情、不健康な感情がありますね。聖書的に言うなら、ガラテヤ5章にある御霊の実は前者で、肉のもたらすものは後者とも言えるでしょう。怒りや妬みや憎しみは、人間の肉体までむしばみますが、喜び、優しさ、寛容な心は、現実にその人の寿命をさえ延ばします。。その中で、“感謝する心”は、確かに自分をも周りの人をも、何にもまして健やかにします。聖書は、「全てのことについて感謝せよ」と言います。普通なら感謝できないようなことに対してもです。感謝は、どんな取るに足らないことの中にも良きことを見つけるので、人の徳を高め、己を限りなくへりくだらせます。時には理解できないような神様の摂理のみ手を感じることができるのは、“感謝の心”だけです。「主よ、ほかのどんなたまものにもまして、感謝する心をお与えください。」―あなたにも、私にも、今一番必要なのは、この祈りかもしれません。なぜなら、これは私たちの周りで、この社会で、そしてほかならぬ私自身の中で、最も失われているものだからです

。(Ⅰテサロニケ5:16~18 )「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。」

Gratitude is the healthiest of all emotions...