◆兄弟愛: 最も難しいわざ◆

私たちは、物質的に豊かになればなるほど、

道徳的、霊的には貧しくなった。

私たちは、空中を鳥のように飛び、

水中を魚のように泳ぐことを学んだ。

だが、“同胞(はらから)として共に生きる”という

最も単純なわざをいまだに学んでいないのだ。

~マーティン・ルーサー・キング Jr. (1929-1968)~

 

【解説】 今年は、キング牧師生誕90周年で、この1月15日が誕生日でした。来週の1月第3月曜、21日が、アメリカの多くの州でそのことを祝い、彼の業績をしのぶ国民の休日です。生きていれば90歳、でも彼が凶弾に倒れたのは、39歳の、惜しんで余りある若さでした。

黒人の人権の確立のために生涯闘い、そのために命をささげた彼が残した多くの言葉の中で、今日はこの言葉に耳を傾けましょう。彼の死から半世紀を経ても、彼が最も心を痛めたこの事実は、いまだに変わっていないのです。けれども彼は、その厳しい現実の中で、I have a dream – one day…と叫びました。彼の”夢”(信念)の根拠は、聖書に、そしてそれを可能にするイエス・キリストの再臨の日にありました。その夢は、かの日を望みつつ、私たちが実現していくべきものとして、一人一人に託されているのです。私が、あなたが、自分の置かれた場所で、お互いのあらゆる違いを超えて、”兄弟姉妹”として愛し合うことを通して――。

 

The richer we have become materially, the poorer we have become morally and spiritually. We have learned to fly the air like birds and swim the sea like fish, but we have not learned the simple art of living together as brothers. – Martin Luther King Jr.