◆人/悪魔の見る目と神の見る目◆

1. 《“なぜ”を問われる神》 この世は、あなたが“何をするのか”だけを見ます。神様は、あなたが“なぜそれをするのか”をご覧になるのです。

【解説】 これは悪い行いだけではなく、善い行いも含みます。心に愛のない見せかけだけの善行は、イエス様が忌み嫌われた偽善です。神様は、私たちの行いが小さいか大きいかに関わらず、いつでもその“動機”を問われるのです。

(Ⅰコリント13:3)「たとい私が持っている物の全部を貧しい人たちに分け与え、また私のからだを焼かれるために渡しても、愛がなければ、何の役にも立ちません。」

The world sees only what you do. God sees why you do it.

 

2. 《名指しで呼ばれる神》 悪魔はあなたを知っていますが、あなたをその“罪で”呼びます。神様はあなたの罪を知っていますが、あなたを“名前で”呼ばれるのです。

【解説】 悪魔の私に対する呼び方は、看守が囚人を、囚人番号で呼ぶのと同じです。第二次大戦中のユダヤ人たちも、監獄では人格を奪われ、手に入れ墨で彫られた囚人番号で呼ばれ、その番号でガス室に送られたのです。悪魔はそれ以上です。私たちを呼ぶたびに、私たちが犯した罪の一つ一つを挙げて、「嘘つき」「偽善者」「姦淫者」…と呼びつけるのです。それに対し、神様は、ひとたびイエス様の十字架の血潮で私たちの罪をきれいに洗い清められました。神様は私たちの罪の全てをご存じですが、み子の身代わりのゆえに、「罪なし」と宣言され、愛と優しさを込めて、あなたの名を名指しで呼んでくださいます。その“驚くべき恵み”の中で、いつも私の口をついて出る賛美歌があります。♬罪思い出さする 涙の世よ行け…ただ君見上げつつ我行かまし♬ 旧聖歌422番です。

(イザヤ43:1)「恐れるな。わたしがあなたを贖ったのだ。わたしはあなたの名を呼んだ。あなたはわたしのもの。」

The Devil knows your name but calls you by your sin. God knows your sin but calls you by your name.

3. 《「あなたは私の“傑作”」と言われる神》 堂々と胸を張って歩みなさい。あなたは、神様が「それがあなた」と言われた そのもの全てなのですから――。

【解説】 今週末から、映画「パウロ 愛と赦しの物語」が公開されますが、パウロの生き方が、まさにそうでした。彼は、神の恵みが十分であると知ったとき、喜んで自分の弱さを誇りました。そして、この世からのあらゆる迫害、試練に対しても、“頭をしっかり掲げ、毅然として”(「堂々と胸を張って」と訳したhold one’s head highの原意)立ち向かい、「私を裁くことのできるのは主のみ」と喝破したのです。彼は、殉教の死に至るまで、神様の愛によってあがなわれた一人の“完全な自由人”として生きました。あなたもまた、神様の目には、限りなく高価で貴い(イザヤ43:4)、“オンリーワン”の存在です。どうぞ、そのように生きてください。

(Ⅱコリント12:9)「主は、『わたしの恵みは、あなたに十分である。というのは、わたしの力は、弱さのうちに完全に現れるからである』と言われたのです。ですから、私は、キリストの力が私をおおうために、むしろ大いに喜んで私の弱さを誇りましょう。」

(Ⅰコリント4:3,4)「しかし、私にとっては、あなたがたによる判定、あるいは、およそ人間による判決を受けることは、非常に小さなことです。事実、私は自分で自分をさばくことさえしません。私にはやましいことは少しもありませんが、だからといって、それで無罪とされるのではありません。私をさばく方は主です。」

Hold your head high because you are everything God said you are.