◆ブラザー・ローレンスの信仰◆

① 鍋釜や全ての台所用品の主よ、私を、食事を作り、皿を洗うことを通して聖徒にしてください。

Lord of all pots and pans and things… Make me a saint by getting meals and washing up the plates.

 

② 昼も夜も、仕事のときも余暇のときも、絶え間なく神のことを思いなさい。神は、どんなときも、あなたのそばにあり、あなたと共におられます。このお方を独りにしてはいけません。

Think often on God, by day, by night, in your business and even in your diversions. He is always near you and with you; leave Him not alone.

-Brother Lawrence-

 

【解説】 “台所の聖徒”と言われた、17世紀フランスの修道士、ブラザー・ローレンス。この2つの言葉から思い浮かぶ彼の生き方は、生活と信仰が、離れがたく一体となっていたということ。言葉を変えるなら、“聖と俗”の区別が一切なかったということです。“俗”のただなかに“聖”があったのです。そして、限りなくへりくだって、修道院の料理人として他の修道士たちの食の必要に仕えながら、彼の心はいつも主と共にある喜びに満たされていました。彼は、一日24時間、目には見えないだけで、彼のすぐそばにおられる神の“臨在”の中に、このお方と親しく語り合いながら生きたのです。彼の存在は、私たちが求めてやまない真の“霊性(Spirituality)”とは何かを、今も静かに語りかけてきます。