◆もう一つの”強い人”の定義◆

浅はかな人は、“運”を信じる。

強い人は、“原因と結果”を信じる。

~ラルフ・ウォルド―・エマーソン~

 

【解説】 普通、”浅はかな人”の対語は”深謀遠慮の人”とか“賢明な人”になりますし、”強い人”の対語は”弱い人”とまず思いますね。ですからここも、”浅はかな人”は”弱い”人であり、“強い人”は“賢い人”と考えても間違いではありません。物事をよく考えない人は、得てして起こったことを“運が良かった。悪かった”であっさり片づけてしまいますから、良いこともたまたま起こったことで、「ラッキーだった」で終わりますし、悪いことについては、同じような失敗を何度もやってしまうことになります。経験から学ぶことをしないのです。けれども心の強い人は、良きにつけ悪しきにつけ、“なぜそれが起こったのか”、“こういう結果になったのはなぜか”をよく静まって考えますから、良いことはさらに良いことを生みますし、悪いことは、少なくとも同じような過ちは、犯さないようになります。

 もう一つ、大切なことは、”浅はかな人”は「運」に左右されますが、“強い人”は、その原因と結果の背後に、全てを支配なさっている「神様」の存在を信じます。ですから、悪いことの中にも、神の最善を見ますので、何が起こってもたじろぎません。それが、エマーソンが“強い人”と言った本当の理由です。聖書の言葉で言えば、「私は弱いとき(力を失った、最悪のとき)こそ強い」(パウロ。Ⅱコリント12:10)ということです。原因も神のご計画、結果は主の最善のみ手の中、と信じて全てをお委ねできるからです。

 

Shallow men believe in luck.

Strong men believe in cause and effect.

~Ralph Waldo Emerson~