◆ビリー・グラハム 今も語る◆

●説教について:

私は、自分のメッセージ(使信)を変えたことは決してありません。私は“聖書を”語り、権威を持って“聖書を”説教するのです。

 

【解説】 在りし日、日本の伝道集会でも、聖書を手にかざして、「The Bible says.. 聖書は言っています!」と力強く語られた姿が、まざまざとよみがえってきます。彼が神に用いられ、多くの迷える人々を神様のもとに立ち返らせることのできた秘けつは、神のみ言葉に対する、100パーセントの揺るぎない絶対的な信頼でした。彼が唯一畏れたのは、神の言葉の権威だったのです。

 

(Ⅱテモテ 3:16) 「聖書はすべて神の霊の導きの下に書かれ、人を教え、戒め、誤りを正し、義に導く訓練をするうえに有益です。」

 

I have never changed my message. I preach the bible and I preach it

with authority.

 

●祈りについて:

最も雄弁で神を動かす力のある祈りは、他者への癒やしと祝福の手をもってなされる祈りです。

 

【解説】 「雄弁で、神を動かす力のある」とやや詳しく訳したeloquentエロクァントという言葉は、まさにビリー・グラハムのためにあるような言葉です。でも彼は知っていました。たとえどんなに言葉巧みに神に訴えても、それが「言葉や口先だけ」で、人々に対する愛の「行いと真実」が伴っていなければ、神様は決してお聴きにならないということを――。

 

(Ⅰヨハネ3:18) 「子どもたちよ。私たちは、ことばや口先だけで愛することをせず、行いと真実をもって愛そうではありませんか。」

 

The most eloquent prayer is the prayer through hands that heal and

bless.

 

●助けの必要な人への態度について:

私たちは、周りにいる人々の必要を、その人の心になって、あわれみを持って見るようにしたいです。

主よ、この人々を、あなたがご覧になるように見ることができるよう、助けてください。アーメン

 

【解説】 「その人の心になって」と訳した原語empathyエンパシーという言葉は、心理学用語で、その方面では「感情移入」と訳します。本当に相手の人を理解するには、sympathyシンパシー「同情」だけではダメで、その人になったつもりで、想像力を働かせ、その人の心の中の痛み、苦しみ、怒り、飢えを敏感に感じ取らなければなりません。そのときに大切なのは、助けが必要な人々の心に“感情移入”する前に、「主イエス・キリストの心になって」、主のあわれみの心に“感情移入”しなければいけないということです。

 

(マタイ 9:36) 「また、群衆が飼い主のいない羊のように弱り果て、打ちひしがれているのを見て、深く憐れまれた。」

 

We want to see the needs of those around us with empathy and

compassion. Lord, help us see them as You do. Amen.

-Billy Graham-