◆霧の中にある友へ◆

私の目は、霧の濃さに留められてはいない。

私の目は、私の人生の全ての局面をみ手に収めておられる

生ける神に注がれているのだ。

~ジョージ・ミュラー~

 

【解説】 深い霧の中を歩いたり、車で走ったことのある人はいますか? ほんとに怖いですよね? 今、“人生の道”に立ち込めた、深い霧の中にある人はいますか? 前方が全く見えない、手探り状態。歩いても歩いても、いつ晴れるともしれない五里霧中…。私は、この間も書きましたが、まさにその濃い霧の中で、“神の時”を待っています。闇のように深い霧に目を留めたら、心を襲うのは恐れ、不安、心細さ、さらには疑い、絶望感です。ちょうど、あの逆巻く波を見て水中に沈みかけたペテロのように。そのような時こそ、生ける主から目を離してはいけないのです! あの信仰の鉄人、ジョージ・ミュラーも、ある意味、“霧の中の人生”をたどりました。朝、目が覚めるたびに、深い霧の中にある自分に気づく人生を――。彼の助けを待っている何百人という孤児たちを養う糧が、何一つ残っていない朝が、毎日のように訪れたのですから。それでも彼は、そんな霧には目もくれませんでした。「主よ、あなたは今日も生きておられます。あなたは今日も、私の主、私の牧者です。今日の一日を、この子供たちの命ともども、あなたのみ手に委ねます。」と、ただ主のみ顔を仰いで祈ったのです。あなたも、この人生の、あらゆる状況を最善にコントロールしておられる、主にのみ霊の眼(まなこ)を据えて、一歩、一歩、進んでいくことです。「私だ。恐れないで」(マルコ6:50)と言われる主のみ手の中で、晴れない霧はないのだと信じて――。

 

"My eye is not on the density of the fog, but on the living God, who

controls every circumstance of my life.”

—George Mueller