◆祈り: 究極の保霊剤◆

鳥にとっては翼が、

船にとっては帆が欠かせないように、

魂にとってなくてならないのは、“祈り”なのよ。

~コーリー・テン・ブーム~

 

【解説】 あの冷たく最悪のナチス収容所の数年間を、ただ“祈り”によって、上よりの力を頂き、耐え抜いた彼女の言葉は、単にクリスチャンには聞き慣れた“信仰生活の基本”以上の重みがありますね。人は、全く他に頼るべきものがない窮状に陥ったら、もう祈ることしかできないのです。朝起きて祈り、目覚めている時も絶えず神と語り、夜も祈りの中で床に就く。コーリーは、あの地上の地獄の中で、本当に生きて彼女のそばにいてくださる主イエスの臨在を、彼女のそれまでの人生のどの時よりも、まさに肌で感じていたのでした。そして、その時以来、“祈り”は”呼吸”のように、自分と切り離すことのできない彼女の“存在の一部“となったのです。

 “呼吸のような祈り”。――これは、何も彼女の味わった最悪の状況でなければできないことではありません。呼吸はいつ、どんな時でも私たちが生きるのに欠かせないように、祈りもまた、私たちの魂が死なないためには、絶対不可欠のものです。私たちの外なる人はやがて衰えますが、“祈り”によって、内なる霊をいつも活性化させて、イエス様との交わりの中に置くことを習慣化するとき、いつしか、どんな地上の試練の中でも、平安と確信をもって耐え抜いていける力が養われます。“祈り”は、必ずしも場所を定め、言葉に出して言う必要はありません。大切なのは、どんなときも、あなたの魂が、イエス様に開かれていることです。“心の声”で主と会話し、その静かな細いみ声を聴き取れる状態にしておくことです。そのときに神様が注いでくださる豊かな霊の祝福を、ぜひ、あなたのものとなさいますように――。

 

What wings are to a bird and sails to a ship, so is prayer to the soul.

-Corrie Ten Boom-