◆信仰者が生きるということ◆

自分自身に真実であること。

他者を助けること。

巡りくる一日一日をあなたの“傑作”とすること。

友情を“芸術”の域にまで高めること。

良き本から、とりわけ聖書から、深く飲み干すこと。

雨の日のために、“避けどころ”を建てておくこと。

あなたの祝福を感謝し、

その日の導きを祈ること。

 

~ジョン・ウッドゥン~

 

【解説】 よりよき信仰者の生き方については、いろいろな勧めがありますが、この一編はなかなか味わい深いですね。とりわけ引用符でくくった3つの言葉が、耳慣れなくて新鮮です。

1つ目の“傑作”は、似たような言葉でmake my dayというのがあります。直訳すれば「私の日をつくる」⇒「すてきな一日にする」ということですが、こちらは更に高めて、「傑作の一日にする」のです。昔、多くのアカデミー賞を取った、「我等の生涯の最良の年」という文字どおりの傑作映画があったのですが、この「今日の日を傑作にする」というのは、言葉を変えれば、一日一日を、「我が生涯の最良の日」にするということでしょうね。あたかも、誰かに、「あなたにとって、最も充実した、忘れられない日はいつでしたか?」と聞かれたら、いつでも「今日です」と答えられるような、悔いのない一日を過ごすことでしょう。

2つ目の“芸術”は、ちょっと?ですね。この原文は、fine art“ファインアート”です。優れた、一級の美術品、絵画、彫刻、建築、文学などの“芸術”に用いられる言葉です。それらは、どれ一つとして、一夜にして出来上がるものではありません。日本語に“手塩にかける”という言葉がありますが、何度も何度も試行錯誤を重ね、時には一度全部破棄してやり直し、まるで生き物のように作品をいとおしみ、少しずつ、少しずつ、手を加えて、やがてある日、そのファインアート、見るも美しい芸術は日の目を見るのです。私たちの人生で、ある意味、“友情”ほど大切なものはありません。一人でもいい、生涯のよき友を持つことは、その人の一生を左右するほどのものです。それを考えると、この一編の作者が、それを“芸術”に例えたのは、まことにむべなるかな、ではないでしょうか。

そして3つ目、“避けどころ”、原文はshelterシェルター、“避難壕”です。私たちにとって、最も安全な“避けどころ”は何でしょうか? それは主イエス・キリストです。主は、人生にしばしば降る雨、いいえ、大嵐のときも、天変地異のときでさえ、大きく広げたみ翼の陰にしっかりとあなたをかくまってくださいます。私たちの地上の生涯が終わるその瞬間まで、“主は我が避けどころ”なのです。

 

(詩篇46:1-3)

「神はわれらの避け所、また力。苦しむとき、そこにある助け。それゆえ、われらは恐れない。たとい、地は変わり山々が海のまなかに移ろうとも。たとい、その水が立ち騒ぎ、あわだっても、その水かさが増して山々が揺れ動いても。 セラ」

 

Be true to yourself,

help others,

make each day your masterpiece,

make friendship a fine art,

drink deeply from good books -

especially the Bible,

build a shelter against a rainy day,

give thanks for your blessings

and pray for guidance every day.

~John Wooden~