◆み翼の陰は暗いのです◆

―み翼の陰は暗いのです―

 

主のみ翼に覆われているときは、深く大きな暗闇の中に入ったと感じるものです。

 

~コーリー・テン・ブーム~

 

【解説】 あるいはコーリーおばさんは、あのナチスの暗黒の収容所にいた間、このように信じて日々を耐えたのかもしれません。「これは、主が守っていてくださるからよ。主がしっかり覆っていてくださるから、こんなに暗いのよ」と――。

 そうなのです。神様がなさることは、しばしば、私たちの思いとは異なります。私たちは、人生の暗い谷間に降り立ったとき、一刻も早くこの暗闇を抜け出したい、光の中に出たい、と願いますが、なかなかそのようにはなりません。時として、あまりのつらさに、何もかも―自らの命さえ投げ出したいと思い、あの十字架の主イエスのように、「神様、なぜ助けてくださらないのですか? どうして私をお見捨てになったのですか?」と叫ぶのですが、いいえ、その時こそ、神様は、あなたの最もそば近くにいて、愛するヒナをあらゆる敵からかばう親鳥のように、しっかりと覆っている時なのだ。神様の守りのみ手が確かであるほど、あなたには暗く感じられるのだと、身をもってそれを体験したコーリーは言うのです。

 あなたは今、暗闇の中にいますか? 忘れないでください。あなたをすっぽりと覆って、暗闇の中に閉じ込めているのは、あなたのために命を捨てるほど、あなたを愛しておられる主の翼であることを――。「もう大丈夫」、主がそう思われて、大きな翼を広げるとき、そこには、遥かなみ国まで続く、光り輝く大空が広がっているのだということを――。

 

(詩篇 57:1)

「神よ。私をあわれんでください。私をあわれんでください。私のたましいはあなたに身を避けていますから。まことに、滅びが過ぎ去るまで、私は御翼の陰に身を避けます。」

 

“When you are covered by His wings,

it can get pretty dark.” —Corrie ten Boom