◆今日も、漂うのですか?◆

私たちは、“永遠”という名の大海原に近づいていく”時”という名の川に沿って、漂っているのだ。

 

【解説】 スポルジョンには珍しい、何やら哲学的瞑想にいざなう一節ですね。仏教の時の概念が”円”(輪廻)であるならば、キリスト教のそれは“線”です。しかもそれは不可逆線で、決して引き返すことができません。まっすぐに終末と永遠の世界に向かって延びているのです。スポルジョンは、この線を川に例え、永遠の世界を大洋に例えました。多くの人々は、自分の乗った船がどこに行くかも知らないまま、日々漂っています。目的地を持たない人生は“漂流人生”です。いつしか流れの中で朽ち果てるか、やっとたどり着いた先は永遠の滅びです。友よ、大洋の深みに向かってこぎ出すのです! 人生の川は時には大揺れに揺れます。でも、しっかりと舵を定めた船は、もはや漂うことなく、着実に前に向かって進んでいくのです。はるかな、しかし信じる者には確かに待っている、主と共なる永遠の大海原を目指して!

 

We are drifted along the river of time nearer to the ocean of eternity.