◆恐るべき逆転◆

◆チャールズ・スポルジョン “説教者のプリンス”◆
Charles Spurgeon - The Prince of Preachers
―悲しむべき逆転―

私が子供の頃は、「人の主な目的は、神を褒めたたえ、永遠に神を喜ぶことである」と学んだものだ。だが、現代では、新神学なるものによればこうなのだ。「神の主な目的は、人間を褒めたたえ、彼を永遠に喜ぶことである」。しかしながらこれは、物事を逆さまにするものだ。

【解説】 スポルジョンが子供の頃に学んだもの、そして私たちクリスチャンが、現代でも依って立つキリスト教信仰の揺るぎない基盤は、あなたもよくご存じの「ウェストミンスター小教理問答」の第1問ですね。それを覆したのが、ドイツに始まり、全世界の福音主義神学の”神第一”の信仰に悪しき影響を与えた、“人間の理性第一”の自由主義神学でした。スポルジョンは、その考え方の誤りを、このように痛烈な皮肉をもって、厳しく正しています。しかしこれは、神学の世界のことだけではないのです。人類は今、本来は神を褒めたたえるために与えられた知能を目まぐるしい速さで進化させて、神の領域にどんどん踏み込もうとしています。最も危険な隣国北朝鮮の、核開発による世界平和への挑戦、生命倫理の一線を踏み越えて、人間が、思いのままの生命を創り出そうとしている医学界の現実――。人が、創造者を畏れることを忘れ、己に栄光を帰し始めるとき、それは神の裁きによる人類滅亡への始まりとなります。この信仰の先達の警告を、私たちキリスト者は引き継いで発し続けなければなりません。遅すぎないうちに――。

 

I learned, when I was a boy, that the chief end of man was to glorify God and enjoy him forever; but I hear now, according to the new theology, that the chief end of God is to glorify man and enjoy him forever. Yet this is the turning of things upside down.