“父”は、神様の最も個人的な呼び名です。なぜなら、“家族”が神様の究極のゴールだからです。
~アイザック・ベネット~
【解説】 これは、短い一節ながら、「なるほど!」と思わせる一文ですね。クリスチャンにとっては、神様をお呼びするときに「天の父なる神様、天のお父様、父なる神様、お父様…」とお呼びすることが最も多く、一番親しみやすい神のみ名ですが、なぜそう呼ぶのかと問われたら、一瞬考えてから、次のような理解にまとめることになります。
主として新約聖書において、み子キリストが神様を「父」と呼ばれ(マタイ5:45他)、弟子たちにもそう呼ぶよう教えられたから(同6:9)。
私たちもまた、神を信じて子たる身分を授けられたので、「アバ父よ」と呼べる者にされたから(ローマ8:15)。
信仰者は“キリストの体”(エペソ1:23)、“神の家族”(エペソ2:19)であり、キリストを教会のかしら、神の家族の長子とするゆえに、家長である神様は、当然“父”であられるから。
聖書中唯一の“頌栄”に「主イエス・キリストの恵みと、神の愛と、聖霊の交わり」(Ⅱコリント13:13)とあるところから、“父・子・聖霊“という三位一体の真理が導き出されたから。
これらはいずれも、”子で”ある私たちからの理解ですが、この一文は、“神の家族”とは、神様ご自身が、天地の創造の時から、究極のプランとしてお考えになっておられたという驚くべき“奥義”を教えてくれます。これは、神学用語でいうと、“普遍教会”の完成ということですが、キリストがやがて再臨なさり、新天新地が実現するときに、全歴史、全世界の時空を超えて、大いなる一つの神の教会=神を父とし、キリストを長子とし、全キリスト者が兄弟姉妹である“神の家族”が誕生するということです。ハレルヤ! 願わくは、地上のキリスト者一人一人、私が、あなたが、この希望を内に秘めて、不完全ながらも、この地上で神の家族をつくり上げるために、労する者でありますように――。
“‘Father’ is God’s most personal title, because family is His highest goal.”
—Isaac Bennett
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