たぶん私たちの大好きな“引用”は、引き合いに出す人の物語やその人のことよりも、自分自身のことのほうが多いのだ。
~ジョン・グリーン~
【解説】 「あ、これ私」と、思わず笑ってしまいますね。結局、私たちにとって、世界は“自分”を中心に回っているのです。自分を出さないで、人の話を黙って聴くことのなんと難しいことか。「いや、私なら」と思う方は、まずは自分の一番身近な人の話を聴いてみてください。いいとこ1分でしょう!(経験から申し上げております。)私の教会の牧師夫人は、他の幾つものたまものに増して、いろいろな人々の話を時には何時間も、黙って聴いてあげます。それだけで相手の人は、癒やされるのです。物事のスピードが日増しに速くなり、時間が相対的に短くなりつつある今、そして一方では、高齢化時代に突入して、過去を語るしか生きる喜びのない高齢者の方々に接してゆくこれからの時代、この“聴く”という営みは、いよいよ大切なものになってきます。次のヤコブの言葉を座右の銘にしながら、「主よ、私に”聴く”たまものを増し加えてください」と切に祈らねばなりませんね。
(ヤコブ1:19) 「愛する兄弟たち。…だれでも、聞くには早く、語るにはおそく、怒るにはおそいようにしなさい。」
“Maybe our favorite quotations say more about us than about the stories and people we're quoting.”
― John Green
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