◆霊性の”驚くべき”尺度◆

 

私たちの“霊性”を計る究極的なテストは、神の恵みに対しての私たちの“驚き”の尺度が、どれほどかということである。 

~マーティン・ロイドジョーンズ~ 

 

【解説】 さすがはロイドジョーンズ、目の付け所が違いますね。私も一読して、「なるほど!」とうなりました。“スピリチュアリティー 霊性”という言葉は、昨今のキリスト教界の“流行語”の観を呈しています。そして私たちのイメージはと言えば、ともすると、一日に数時間の霊想書の読書と祈りと黙想の結果培われた、えも言えぬオーラに包まれた高潔なる人物像を想像し、「私など、とてもとても…」と引いてしまいがちですが、この“驚くほど”シンプルにして簡明な霊性の尺度はどうでしょう! 公式ふうに言い直せば、「霊性は、神の恵みに対する驚きの大きさに比例する」ということです。真の霊性は、限りなく深い半面、一日に何回となく、どんなにささやかな取るに足らないことの中にも、神のみ業の周到さ、完全さに驚きと感動の目を瞠(みは)るので、絶えず、一瞬一瞬更新されるほど新しいのです! もう一つ、自分自身に対する”警告”として付け加えますと、ここにおける“驚き”の反対語は“無反応”であり“慣れ”です。これが、私たちの霊性の深化を妨げている、最大の問題であると知りましょう。ついでながら、そこから脱却するために、この霊的不感症に対して大きな効果をもたらす”驚き”の類似語、親類語をも挙げておきます。それは“感謝”です。神のみ業への”驚き”は、どんなときでも“感謝”と直結しているのです。 

 

私たちが滅びうせなかったのは、主の恵みによる。 

主のあわれみは尽きないからだ。 

それは朝ごとに新しい。 (哀歌32224節) 

わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。(詩篇 103:2 

 

The ultimate test of our spirituality is the measure of our amazement at the grace of God.

 

-Martyn Lloyd-Jones