◆待つのです◆

 

必死になって、他に頼るすべなく、切なる思いで、私は祈り叫んだ。

 静かに、忍耐強く、愛をもって、神は答えられた。

 自分の運命を開くカギを求めて、私は泣きながら懇願した。

 すると我が主なるお方は、いとも優しく言われた。

 「我が子よ、あなたは待たねばならないのだ」と――。

 

「“待て”? “待て”と言いました?」それが怒った私の答えだった。

「主よ、私は答えが欲しい。私はそのわけを知る必要があるのです。」

 あなたの手は短いのですか? それとも聞こえませんでした?

 信仰によって私は尋ねたのです。あなたのみ言葉も引用しています。(訳注:イザヤ502

 

私の未来と、私に関する全てのことがお答えに懸かっているのです。

でもあなたは「待て」と言われる。

 私はあなたの「はい」、ゴーサインが欲しいのです。

 いえ、いっそ「いいえ」でもいい。きっぱり諦められますから。

  

それに主よ、約束なさいましたよね、「私を信じるなら、

ただ求めるだけでいい。あなた方は受けるから」と。

だから主よ、私はこうやって泣きながら求めてるのです。

もう求めるのはうんざりです! 答えが欲しいのです。

 

その時、我が主なるお方が、もう一度

「あなたは待たねばならない」とお答えになったので、

 私は静かに、穏やかに、自分の“定め”(訳注:待つべき運命)を知らされた。

 それで私は敗北感と緊張感を抱えたまま椅子に身を沈め、

 神につぶやいた。「なら待ちます。…でも何をです?」

 

その時、神はひざまずいたように思えた。その目は、私のように潤んでいた。

 彼は優しく言った。「お前にしるしを見せることはできる。

 死者をよみがえらせることも、山を海に向かって走らせることも、

 天を揺るがすことも、太陽を暗くすることも、私はできるのだ。

  

お前の探し求めるものを全て与え、お前を喜ばせることが、私にはできる。

 お前の欲しいものはお前のものになろう。…だがお前は、私を知ることはない。

 聖徒一人一人に対する私の愛を、お前が知ることはない。

 弱り果てた者に私が与える力を、お前は知らずじまいになるのだ。

  

暗闇と沈黙だけしか見えない中で、

 絶望の雲のかなたを見るすべをお前は学べない。

 ”主は私と共にいる”と知るだけで、ただ信頼するすべをお前は学べない。

 私のうちに憩うことの喜びも、お前は知らずに終わるだろう。

  

私の霊の平安が、鳩のように下るときの

 満ち満ちた愛の豊かさを、お前は決して味わうことはない。

信仰の始めに、お前は私が与え主であり、救い主てあることを知った。

だがお前は、私の心臓の、愛の鼓動の深さを知ることはないのだ。

  

夜更けまで残る私の慰めの輝きも

お前が視界のないまま歩くときに私が与える信仰も

 お前が親密なる神に求めた枠をはるかに超える深さもだ――。

 この神が、お前が最後まで持ち続けるものをつくられる。

 

もしお前の痛みが速やかに過ぎ去ったら、もはやお前は知ることはない。

 “私の恵みはあなたに対して十分である”ということの意味を――。(訳注:Ⅱコリント129

 確かに、お前の愛する者のための夜の間の夢々は、かなえられるだろう。

 だが、ああ、私がお前のうちでなしているものを私が失ったとしたら、その損失は…。

 

だから、我が子よ、黙(もだ)していなさい。ほどなくお前には分かる。

 最大のたまものは私を“知る”ことなのだと。

 そして、しばしば、私の答えが恐ろしく遅いと思えるときでも、

 全ての中で私の最も大切な答えはなおも、“待つのです!”なのだと――。

  

~作者不詳~

 

(訳注)「私がお前のうちでなしているもの」:神が、キリスト者一人一人のうちに、生涯をかけてなしておられる聖化(キリストのかたちが成ること。ガラテヤ419)の働きを指します。その中の最も大切なプロセスは、全てが絶望的な状況の中にあって、ただ神のみ心を――神ご自身を知ることを求めて、黙して“待つ”ことにあります。その沈黙の長さに耐えられないで、私たちが神様の主権の領域に踏み込むとき、主は、あわれみによって私たちの性急な求めに応えてくださるかもしれませんが、それまで”手塩にかけた”ご自身の”分身”を失ってしまわれるのです。そして私はと言えば、神様の”奥義”とも言える最も大切なレッスンに失敗してしまったことになります。これこそは、サタンが欣喜雀躍する神様の大いなる”損失”です。 

 

"Wait"

Desperately, helplessly, longingly, I cried.

  Quietly, patiently, lovingly, God replied.

  I pled and I wept for a clue to my fate,

  And the Master so gently said, "Child, You must wait."

 "Wait?" You say "Wait?" my indignant reply.

  "Lord, I need answers, I need to know why?"

  Is your hand shortened? Or have you not heard?

  By Faith, I have asked, and am claiming your Word.

 My future and all to which I can relate

  hangs in the balance, and you tell me to "Wait?"

  I'm needing a "Yes" a go-ahead sign

  or even a "no" to which I can resign

 And Lord, You promised that if we believe

  we need to but ask, and we shall receive

  And Lord, I've been asking and this is my cry

  I'm weary of asking! I need a reply.

 Then quietly, softly, I learned of my fate

  As my Master replied once again, "You must wait."

  So I slumped in my chair, defeated and taut

  And grumbled to God, "So, I'm waiting----for what?"

 He seemed, then, to kneel and his eyes wept with mine

  And he tenderly said, "I could give you a sign."

  I could raise the dead, and cause mountains to run

  I could shake the heavens and darken the sun

 All you seek, I could give and pleased you would be

  You would have what you want---But, you wouldn't know Me.

  You'd not know the depth of My love for each Saint

  You'd not know the power that I give to the faint

 You'd not learn to see through clouds of despair

  You'd not learn to trust just by knowing I'm their

  You'd not know the joy of resting in me

  When darkness and silence were all you could see.

 You'd never experience that fullness of love

  As the peace of My Spirit descends like a dove;

  You'd know that I give and I save(for a start)

  But you'd not know the depth of the beat of my heart.

 The glow of my comfort late into the night

  The faith that I give when you walk without sight

  The depth that's getting beyond just what you asked

  Of an intimate God, who makes what you have last.

 You'd never know, should your pain quickly flee

  What it means that, "My Grace is sufficient for thee

  Yes, your dreams for your loved one overnight would come true

  But, Oh---the loss, if I lost what I'm doing in you.

 So, be silent, My child and in time you will see

  That the greatest of gifts is to get to know me

  And though often may my answers seem terribly late

  My most precious answer of all is still, "Wait!"

 Author unknown