小ネコのままでも平気だよ!

 

このネコ、知らないで見ると、てっきり小ネコと思いますが、これ実はれっきとした成人猫なのです。「小脳形成不全症」という猫だけの病気で、出産時のホルモンのバランスの崩れが主原因と言われていますが、成人に発達せず、小ネコのまま。でも、歩行が多少よろよろする他は、日常生活に特に支障はなく、成人猫並みに生きられるものもいるそうです。

もう一つ見てほしいのは、それを受け止めるワンコです。もう100パーセントこの子を受け入れて、何をされようが、好きにさせてあげているその優しさ! 感動ものです。私たちの社会も、このように異なる者同士が理解し合い、受け入れ合って暮らせたら、どんなに生きやすく、楽しいものになるでしょうか。何十世紀も単一民族で生きてきた日本人の”民族的欠点”の最たるものは、自分と少しでも異なるものを嫌悪し、排除しようとする非寛容さ、受容力のなさです。これは己のみ、自民族のみが優秀なのだとする“民族的傲慢の罪”と表裏一体なのです。このワンコとハンディを負ったニャンコの“共生”の姿に、人間は謙虚に学ばなければなりません。